- 従来のやり方にとらわれず
違う視点で動くことで
新しいチャンスを引き出す - 仕入本部 生産管理課所属
2009年入社
私にとって大きな転機となったのは2014年。品質管理の部署から仕入本部に異動したことです。品質管理とはその名のごとく、クオリティのコントロール。海外から輸入した製品を検品し、万一不具合があれば、仕入れ先にフィードバックし、改善や補償を要望します。このときフィードバックするのは、品質管理業務を担当する私ではなく、仕入本部でした。通訳的な役割も兼ねており、当時は語学が得意な女性が多く配属されていました。しかしながら、英語によるフィードバックのメールを見ていると、自分が伝えたい内容とはちょっとニュアンスが違う。歯がゆさを覚えました。自分が見たことを、自分の言葉で伝えたい!
そこで、TOEICで高得点を取れば、仕入本部に異動するチャンスがあるのではないか、女性が多く占める部署の中で違う持ち味を生かして活躍ができるのではないかと考え、英語の勉強に励みました。実は、竹虎にはさまざまな資格取得を推奨するための手当支給の制度があるのです。頑張った甲斐があって、TOEICで手当支給対象となる点数を獲得。早速、資格手当の申請をしたところ、仕入本部への人員補充のタイミングとも重なり、仕入本部に異動することができました。あの時、諦めずにチャレンジして良かった。努力を価値として認めてくれて、次のチャンスへのアピールをバックアップしてくれる会社制度があって良かったと心から思います。
現在、私は仕入本部の生産管理課に所属しています。グループ会社である竹虎フィリピン工場と中国の協力企業の2社を相手に、原材料を供給し、それによって現地でつくられた製品を輸入しています。つまり、ものづくりにおいて、原材料の供給という川上から製品の輸入という川下までコントロールするため、「生産管理課」という名称が付いているのです。
この仕事の難しいところは、需要と供給のバランスをいかに取っていくかということ。営業の方はお客さまが欲するモノを提供する必要があります。だからといって、在庫を大量に抱えていては資金繰りが悪化しかねません。とはいえ、欠品するようでは機会損失。お客さまに対してもお待たせしてご迷惑をかけてしまいます。どちらも会社に与える影響は大きいものです。
もちろん、過去の実績をベースに生産調整しますが、力を入れている製品があれば売上は伸びますし、急に大口の受注が入ることもあります。ですから、営業の方とはコミュニケーションを密にとって、情報をすばやくキャッチすることを肝に銘じています。
竹虎は創業から100年を超える老舗企業ですが、そこにあぐらをかかずに、今、大きく変わろうとしています。だからこそ、社員にもどんどんチャレンジさせてくれます。私もコスト削減に向けて、大胆な原材料のリニューアルに取り組みました。
先述したように、竹虎フィリピン工場には日本から原材料を送り出しています。しかし、日本でつくられた原材料は、人件費も含めて高い製造コストがかかるため、安価ではありません。ならば、周辺のASEAN諸国からフィリピンに直接、原材料を輸出できれば、輸入時の関税の優遇も維持されたままで、コスト削減を図れるのではないか? そう考えた私は自らリサーチし、ベトナムから供給できるように仕入先を開拓。その結果、新たな原材料の供給ルートを確保しました。
こうした取り組みが評価され、1ヶ月の海外出張の機会を与えていただきました。インドネシア、ベトナム、フィリピンを回り、現地の原材料仕入先の製造拠点の視察や新たな調達先の調査を行います。竹虎はメーカーですが、商社としての一面もあるため、成長著しいASEAN諸国を開拓することは幅広いビジネスチャンスにつながるかもしれません。このような機会をいただいたことに感謝すると同時に、期待に応えたいと思っています。
これからの10年、20年、30年、医療・介護の取り巻く環境は想像もつかないスピードと方向性で進んでいくものと思われます。今までのやり方に固執せず、時には俯瞰して考え直すことも必要でしょう。新しい仕入先の開拓や新しい事業の推進など、会社を支えて、さらに大きくできるような仕事に携わりたいと考えています。会社の成長に貢献できるような価値のある人になることが目標です。